相場を知る⁈Part1

住まいを買うと決めたら、大きな検討課題となるのが「価格」ですね。不動産は個別性が非常に強い資産であるため、売り出されている価格が妥当なのか、その判断が極めて難しいという特徴があります。特に、仲介物件では、売主と買主の交渉により最終的な売買価格を決めることになります。まずは、不動産価格に関する基本的な考え方と評価手法等を少しでも理解するようにしましょう。

しろちゃん

不動産の価格って誰がどうやって決めてるのかな？

くろちゃん

不動産の価格は一番気なるところだよね！

どんな風に決めているかわかりやすくに解説するね。

価格の考え方を理解する

同じ不動産は存在しない

不動産には一つとして同じものが存在しません。同じ地域の土地でも、土地の形、面積、方位、接する道路の状況などによって、価格が大きく変わることがあります。また、同じ棟のマンションでも、階数、間取り、部屋の方位、管理状況などによって価格は変わります。このように、不動産価格の妥当性を判断する場合には、不動産の特徴（これを一般に「個別性」といいます）を踏まえて、物件ごとに検討する必要があります。

取引時点が変われば価格は変わる

不動産市場にも、全体的な相場の動きがあります。たとえ同じ不動産であっても、取引する時期（これを一般的に「取引時点」といいます）が変われば、価格も大きく変わる場合があります。したがって、不動産価格を判断する場合には、市場全体の動向も踏まえて、取引時期に応じて検討する必要があります。

最終的には売主と買主の合意が前提

不動産売買は、スーパーなどで買い物をするように、提示された金額に対して「買うか、買わないか」の二者択一で成立するものではありません。売主と買主が個別に希望条件を調整し、合意したときにはじめて価格が確定します。

価格の評価手法を知る

売買を目的とした不動産の価格評価を一般的に「価格査定」といいます。価格査定には様々な手法がありますが、ここでは、（公財）不動産流通推進センターが発行する「価格査定マニュアル」※を参考に、住宅地（土地）とマンションの価格査定のおおまかな仕組みを紹介します。ただし、価格査定には個別物件に応じた専門的な検討が必要であることに、留意してください。

※（公財）不動産流通推進センター「価格査定マニュアル」の詳細はこちら（「価格査定マニュアル」では、時点修正はシステムに内蔵されていません。）

（1）取引事例等との比較

（２）時点修正

取引事例等となる不動産と対象不動産の取引時点を比較します。取引事例等の不動産が取引された時点から市場相場が上昇しているか、下落しているかで、価格に時点修正を施します。（例えば、取引事例等となる不動産が取引された時点より10％相場が下落していると判断する場合は、取引事例等との比較により算出した価格をさらに10％減価します。）

（3）その他の留意事項

対象不動産の価格査定は、取引事例等との比較と時点修正のみで完結するものではありません。その他の要因も加味した上で、最終的な査定価格とする必要があります。価格査定に当たっては、不動産会社等の専門家へ相談することも大切です。

まとめ

不動産は個別性が非常に強い資産です。価格が妥当なのか、その判断が極めて難しいですよね。特に、仲介物件では、売主と買主の交渉により最終的な売買価格を決めることになります。まずは、安心して信頼のおける不動産会社にアドバイスを貰うと良いですね。

くろちゃん

本当にその通り！同じ不動産はないもんね。

納得のいく価格で取引する為には流れを理解することも大切なことだよね！