不動産売却!「仲介」と「買取」の違いは?

不動産を売る

不動産の売却を決めたら、次は売却方法を選んでいくことになります。これも、2種類のうち売主様にとってどちらがいいか分からないですよね。その時の判断材料になるように解説していきますね。

この記事を読むと

「仲介」と「買取」の売却の流れがわかる

売却方法の「仲介」と「買取」の違いがわかる

「仲介」と「買取」の メリット・デメリットがわかる

この記事を書いた人
名前:くろちゃん(宅建士)
金融業、住宅営業から不動産業へ。
不動産屋を開店させるために奮闘中!!

不動産売却には2種類の方法があるの?

しろちゃん
しろちゃん

不動産を売却する時に2種類の方法があるの?

くろちゃん
くろちゃん

そうなんだよ!「仲介」と「買取」があるよ。簡単に説明するね!

不動産の売却をおこなう際には、不動産を一般のお客様が主に購入する「仲介」での売却方法と不動産屋が直接購入する「買取」での売却方法の2通りがあることは知っていますか?それぞれメリット・デメリットがあり、特徴も異なりますので順番に解説していきますね。

「仲介」と「買取」の売却の流れについて

不動産を売却する方法としては、大きくわけて「仲介」と「買取」での売却方法があります。そこで、まずは「仲介」と「買取」の売却の流れの違いを確認してみましょう。

  1. 売却相談・査定依頼
  2. 査定価格のご提示
  3. 売却依頼(媒介契約の締結)
  4. 広告・販売期間
  5. 買受申込
  6. 契約条件の調整
  7. 不動産売買契約の締結
  8. 残金決済・引渡し(現金化)

「仲介」での売却方法は、売却する不動産を不動産仲介会社に売却依頼(媒介契約の締結)をおこなうことで、売却することが可能となります。
「仲介」の場合は、不動産仲介会社が不動産を購入するのではなく、主に一般の個人のお客様が購入することになるので、販売活動をおこない購入希望者を探す必要があります。
そこで頼りになるのが不動産仲介会社です。
不動産仲介会社は、既に登録されている購入希望のお客様や来店のお客様への物件のご紹介とあわせて、不動産ポータルサイトや不動産流通機構(レインズ)などのインターネット媒体への掲載や、新聞折込チラシなどの各種広告媒体を使って、広く購入希望者を探してくれます。
不動産仲介会社は、不動産の購入検討者が見つかると、売主と購入検討者の間に入り、契約条件の折衝や契約手続きなど、各種調整をおこないます。
また、契約が完了した後も不動産の残金決済・お引渡しが完了するまで、不動産仲介会社が売主・買主をあらゆる面でサポートをしてくれます。
このように売主と買主の間に不動産仲介会社が立つことで、「仲介」においても安心・安全に不動産の売却が可能になりますよ。

  1. 売却相談・査定依頼
  2. 査定価格のご提示
  3. 契約条件のお打合せ
  4. 不動産売買契約の締結
  5. 残金決済・引渡し(現金化)

一見すると「仲介」の場合と売却の流れは同じように見えますが、大きく異なる点としては、売却スケジュールに一番影響を与える、「広告・販売期間」が不要となることです。
「買取」での売却方法では、買主が不動産会社となるため、仲介の場合のように、一から購入希望者を探す必要がなく、不動産会社に売却の相談をおこなってから不動産売買契約の締結、残金決済・引渡しに至るまでの期間が、仲介の場合よりも圧倒的に短くできることが最大の特徴になります。

「仲介」と「買取」の違いについて

「仲介」と「買取」の売却の流れを比較すると、「買主」「売却手続期間」の違いが特徴となります。また、「仲介」と「買取」の場合では、「売却価格」の違いも特徴としてあります、それらの違いがどのように影響するかについて比較してみましょう。

買主が違う

仲介の場合、買主は主に個人のお客様になります。そのため購入した不動産の利用方法は、通常、ご自身がお住まいになるために購入する場合がほとんどです。
一方、買取の場合、買主は不動産屋となります。不動産屋は、利用されていない土地・建物やマンションを購入し、不動産の開発・建設やリノベーションなどの付加価値を付け、再度販売をおこなう事業目的で購入する違いがありますね。

売却手続期間が違う

仲介の場合、買主は個人のお客様となるため、一から購入希望者を探す必要があり、広告・販売期間を想定しなければなりません。

また、仲介では、不動産仲介会社は、通常3ヵ月程度を目安に不動産売買契約の締結に至ることを想定した売却査定価格をご提案しますが、不動産の市場相場からかけ離れた売り出し価格を設定した場合や不動産の立地条件、破損・汚損の状態などの状況によっては、不動産売買契約の締結に至るまでに3ヵ月以上の時間を要することも決して珍しいことありません。長い場合は一年を経過することもあります。

そして、広告・販売活動により具体的な購入検討者が見つかった場合でも不動産売買契約へ進めるためには、買主との契約条件や引渡し期限などの様々な調整も必要となりますので、売主の売却ご希望条件だけでは契約を進めることが難しいことや無事不動産売買契約を締結した後も最終的に売却手続きが完了する「残金決済・引渡し」までは、通常2~3ヵ月が必要となります。そのため「仲介」の場合は、不動産を現金化できるまで、一定の売却手続期間が必要とななりますね。

一方で、買取の場合、買主は不動産屋となるため、仲介の場合のように一から購入希望者を探す、広告・販売活動は必要ありません。そのため販売期間が不要となり、短期間で売却手続きが完了することとなるのです。また、不動産のプロである不動産屋が買主となり、売主と直接契約条件を調整することで、売主の様々な売却ご事情に対応した売却スケジュールで進めることが可能となったり、ローン解約による契約解除などの不測の事態の発生のリスクも低いことから、初めに想定した売却スケジュールが変動することなく、より安心・安全に不動産の売却が可能となりますね。

売却価格が違う

仲介の場合、様々な広告媒体を利用し、広く購入希望者を探すため、不動産市場の相場価格で成約になる可能性が高いです。

一方、買取の場合、不動産屋が購入した不動産を、その後、付加価値をつけた上で、再度販売することとなります。そのため買取の場合は、販売期間がなく、売主の売却ご希望条件に沿った、売却スケジュールで進めることができる反面、そのリスクを不動産屋が負担するため、仲介の場合と比較すると一般的には売却価格が低くなることがありまね。

しかし、不動産(物件)の状況によっては、不動産市場の相場価格と同等の価格で成約になる可能性もありますので、信頼のおける不動産屋に仲介の場合の売却価格と買取の場合の売却価格の査定依頼をしてみましょう。

買取のメリット

仲介手数料がかからない

買取の場合は、不動産会社が買主となるため、仲介手数料が不要となります。

早期に現金化できるため、その後のスケジュールが立てやすい

買取の場合は、不動産屋が直接購入をおこなうことから売主の希望条件に沿った売却手続で進めることが可能となります。売却後のスケジュールが決まっている売主にとっては、大きなメリットがあるといえますね。
特に、住まいの買い換え先が決まっている場合や相続税の納税期限が決まっている場合など不動産をできるだけ早く現金化したい場合には、仲介より買取の方が早く売却手続きが完了できるためおすすめです。

設備修復責任や瑕疵(かし)担保責任が免責

通常、仲介の取引においては、売主には設備修復責任や瑕疵担保責任の義務が発生し、不動産の引渡し完了後、一定期間内に不動産の瑕疵(欠陥や不具合など)や設備の故障が見つかった場合には、売主の負担で修復をおこなうことが必要となりますよ。

一方で、買取での売却の場合は、不動産屋が買主となることで、瑕疵や設備不具合を踏まえた上で、購入するので、売主の義務となる設備修復責任や瑕疵担保責任を免責とした契約条件が多く、後の面倒なトラブル発生のリスクを回避することが可能となります。

内覧の必要がない

仲介での売却の場合は、購入希望者の内覧希望はできるだけ受け付けて、その都度、内覧をしてもらわなければなりません。


一方、買取の場合は、不動産会社が現地確認などをおこない、その後は、内覧の必要がありません。そのため仲介の場合に比べて時間や労力の負担が軽減できますよ。

様々な種類の不動産を買取してくれる

土地・一戸建て・マンションなどの一般的な不動産だけでなく、
個人のお客様の購入見込みが低い、土地面積が大きい広大地やアパート一棟なども買取してくれることがあります。
また、買主である不動産屋は、購入した不動産に建物を建築したり、リノベーションなどの付加価値をつけた上で、再度販売することを前提としているので、仲介の場合のように建物が破損していたり、室内の使用状況がよくない状態の不動産の場合でも買取をしてくれることがあります。

近隣や周囲の人に知られる可能性が低い

仲介での売却の場合、インターネット媒体への掲載、新聞の折り込みチラシの配布などの各種広告媒体を通じて広く広告・販売活動をおこないます。


一方、買取での売却の場合は、買主である不動産屋と直接取引をするので、販売活動が不要となるため周囲に不動産を売却していることを知られる可能性が低いといえますね。

買取のデメリット

仲介による売却の場合より、売却価格が低くなる可能性がある前述のとおり不動産会社は、購入した不動産に付加価値をつけた上で、再度販売することを前提として購入(買取)をおこないます。
そのため再度売却(販売)する際のリスクや事業経費を想定するため、不動産の状況に応じた買取価格となってしまうことがあります。
また、売主の売却ご希望条件に沿った、売却スケジュールで進めることや
前述の設備修復責任・瑕疵(かし)担保責任を免責とする契約条件とするなど売主に大きなメリットとなる反面、そのリスクを不動産会社が負担するため、
仲介の場合と比較すると一般的には売却価格が低くなることがあるのです。

買取のデメリット

不動産によっては買取ができない場合もある

買主である不動産屋は、購入した不動産に建物を建築したり、リノベーションなどの付加価値をつけた上で、再度販売することを前提としているので、建物が破損していたり、室内の使用状況がよくない状態の不動産でも大抵は買取が可能となりますが、再建築が不可能な不動産や擁壁が老朽化している不動産など、再度販売することが難しいと判断される場合には不動産屋による買取ができないこともあります。

まとめ

ご紹介してきたとおり買取の場合は、仲介よりも売却価格が低くなる可能性もありますが、売主の希望条件に沿って、早期に不動産を現金化できることが一番のメリットであすね。売却後の予定が決まっている際には、いつまでに不動産を現金化しなければいけないのかの売却手続きの完了期限をまず確認の上、もし、売却スケジュールに余裕があると見込める場合には、はじめに不動産仲介会社による「仲介」での販売活動を依頼し、一定の期限までに購入希望者が見つからない場合には、「買取」に切り替え、最終的に不動産会社に「買取」をしてもらうというハイブリット型の売却方法も状況によっては可能となりますよ。このような場合には、どの時点まで仲介による売却方法を取り、どの時点で買取による売却手続きに切替えるかの厳密なスケジュール設定が必要となります。そのためにも信頼できるパートナー(不動産仲介会社)選びは重要となりますね。

くろちゃん
くろちゃん

自分の状況に合った売却方法を選択するといいね!

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